2023年11月6日月曜日

医者との付き合い方

  先週歯科の定期検診に行くと、悪いことですが虫歯ができてますね。神経に触りますから麻酔して治療しなければなりません。今日でもいいですが何日か後でもいいですよ。勿論1週間後にしてもらいました。でもどうして?という気持ちが強くありました。70才になってから歯と眼の定期検診をはじめました。別に強制されたわけでなく自主的に受診することにしたのです。

 さいわい歯は32本(永久歯28本と親知らず4本)とも自分の歯が健在で、国が推進している「8020(ハチマルニマル)運動」以上、一生自分の歯で食事をしたいと願ったからです。眼はいくつになっても読書を楽しみたいからで、60才を超えたあたりからあれだけ読書好きだった友人たちが眼と根気がつづくなったと云って読書離れしていくのを見ていて検診を受けることを決めました。歯科は定期的に歯垢を除去する習慣の人が多いので定期検診といっても不思議がられませんでしたが眼科の定期検診はめったにないようで爾来10年以上つづけてくると医師(せんせい)も大事にしてくれているようです。結果も良好で怪しかった濁点半濁点の見分けがつくようになったのは現状維持以上になった証しになるでしょう。

 という事情ですから、3ヶ月か4カ月に1回10年以上定期検診受けてきたのですから、それ以外にも痛みがあったり嚙合わせに異常があった場合は臨時に受診してきたのですから「虫歯」ができるのは納得がいかないのです。レントゲンも撮りましたから診断にまちがいはないのでしょうが私は不満でした。約1週間、歯磨きを入念に行いました。気づいたのですが虫歯になったところは歯ブラシの毛の届きにくいところで注意して入念に磨かないと磨き残しになる箇所なのです。試行錯誤して磨き方をみつけて手遅れかもしれないけれどもしつこいほど歯磨きして治療を受けました。

 

 痛みはありませんか。沁みませんか。ハイ。うーん、レントゲンは横から撮るからこの影は虫歯に映るけど、念のため削ってみましょうか。医師(せんせい)は「全部残っているから歯は残しておきたいですから」とガーガーと砥石をかけたりリムーバーで歯間をすいたり。「痛みませんか」ハイ。トントンと歯を叩いて「ひびきませんか」ハイ。じゃこれで詰め物をしておきましょう。今日はこれでいいでしょう。歯がV字にえぐれてカスが詰まっていたのかなあ。歯が残って良かったですね。

 良かった!麻酔も抜歯も免れた!

 私はこの医師を信頼してきました。一度抜歯寸前までいったことがあったのですがその時も歯を残すことにこだわってくれたのです。

 

 内科循環器の医師も信頼しています。今年5月の連休の間「肺炎」になったのですが点滴と抗生物質で10日間で完治してくれました。風邪の症状で自分としては高熱(37.9度)だったので心配を訴えるとスグに血液検査をしてくれて「肺炎」と診断して的確な治療をしてくれました。町の小医院に血液検査の器具(簡易型ですが)があるのは珍しいことだそうですが装備されていたのが幸運で、2日と6日がカレンダー通りの診療日だったこともあって点滴ができたことが功を奏して重篤化することなく10日で完治したのは本当に幸運でした。

 この医師とは初診のとき、60才から記録している「検圧検温体重表」を提出したことでたちまち信頼を得てそれ以外にも自分なりの症状の情報を伝えたことも好感を持ってくれたのかもしれません。

 

 皮膚科は年寄りの男性必須の診療科だと思っています。私が受診したのは60代半ばで「白斑症」に罹ったのがきっかけでしたがそれから継続して受診しているのは「QOL(クォリティ・オブ・ライフ)」のうえで皮膚科が重要だと気づいたからです。白斑症というのは一部の皮膚が白くなってしまう病気で、男性で高齢になると頭皮が白くなり毛髪が脱色して赤茶色になる人がよくいますが、病的でちょっと異常な感じを受けます。さっそく病院へ行ったのですが「治りにくい病気ですから根気よく治療していきましょう」と予防線を張られました。丁度初夏でしたので夏になるにしたがって日焼けして余計白さが目立って額との境目から上が異常に白くなり一気に病状が進行したように感じました。ところが秋になって日焼けが収まると境目がぼんやりとしてきて気のせいか白化がゆるくなったようにも見えました。それから約半年、根気よく薬を塗りつづけていると白化は止まって白さが減退したようにも見えます。医師(せんせい)に所感を求めると「そうやねぇちょっと治まったかな。白斑症でここまで症状が改善するのは珍しいですよ。お薬があなたに会ったのかなぁ。でも気長にいきましょう」。それから約15年、完治はしていませんが白化は徐々にですが良化しているようです。

 診断の過程で保湿力が極度に低下して皮膚の乾燥が異常に進行してかゆみ、カサカサ、ヒビ割れが全身を被うようになって保湿剤を全身に塗布、入浴剤を併用してかゆみに悩まされなくなり、カカトに重点的に保湿剤を塗ることで歩行時の痛みや異常さがなくなったのは良かったと思っています。

 耳鼻咽喉科は今のところ症状が出たときだけの受診で済ませています。

 

 毎日の体調チェック(検温、体重測定、週一の検圧)とルーティンのトレーニング。高血圧の定期的な検診。歯、眼、皮膚の定期検診と予防。少なからぬ治療費と薬剤費を利用していますがそのお陰で健康を維持して80才を超しても生活を楽しんでいます。大病を患えばいちどに50万円70万円という過大な医療費が必要となることを考えればその何分の一の医療費で収まっているのですから今の私の「身体ケア」は医療費の節約につながっているのではないでしょうか。何よりも良好な「QOL」は高齢化した今となっては貴重な成果です。

 

 医師との良好な関係を保つ。医師からの一方通行の治療と情報発信だけでなく、こちらからも情報を伝えて治療の効果を共有する。年寄りが長寿と健康年齢を享受するには「一病息災」――衰えを自覚して病と共存していく、面倒がらずに医師と良好な関係を保っていく。これが80年生きてきた「私の健康法」です。孫のためにもまだまだ寝込むわけにはいかないのです。

 

 

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