できたばかりのオノゴロ島に新居を構えたイザナキノ命(みこと)とイモイザナミノ命。初めての夜、イザナミノ命が『吾が身は、成り成りて成り合わざる処一処あり』と。イザナキノ命こたえて『我が身は、成り成りて成り余れるところ一処あり。故、この吾が身の成り余れる処をもちて、汝が身の成り合わざる処にさし塞ぎて、国土を生み成さんとおもふ』。さて『みとのまぐあひ(媾合い:筆者注)』のうち『イザナミノ命、先に「あなにやし、えをとこを。」と言ひ、後にイザナキノ命「あなにやし、えをとめを。」』(おおざっぱにいえば「あれまぁ、なんと好い男(女)なりや」という意味になろうか)。という事態に至ったそうな。
そんな後に子を生したがひとり目は流産、ふたりめも五体満足でなかった。思い余って天つ神に相談したところ『女先に言へるによりて良からず。また還り降りて改めて言え』との教え。早速帰って改めて行為に及び教え通り『ここにイザナキノ命、先に「あなにやし、えをとめを。」と言ひ、後にイモイザナミノ命「あなにやし、えをとこを。」と言ひき。かく言ひおえて御合して、うめる子』が『大八島國』なる我が日本国であった、と古事記に記してある。(『』内は古事記の本文)。
0 件のコメント:
コメントを投稿