2010年4月12日月曜日

阪急のロマンスカーがなくなった

 淡路駅で阪急に乗り換えるとき、2ドア車か3ドア車かで乗車位置が違うため立ち位置の判断が難しかった。先頭のことが多かったので2ドアの位置で3ドア寄りに立ち列車表示板に3ドアの表示が出ると、ツイと身体を3ドア側に寄せるなどという姑息な手段を講じたりしていた。ところが気がついてみるとこの数週間、2ドア車が来ないのだ。よくみるとホームの乗車位置のマークも消えている。「えっ、2ドア車なくなったの!」。
 駅員さんに聞いてみると春のダイヤ改正(3月14日)で6300系車両の使用が終了したという。ATS(自動列車停止装置)の改良工事が完了しスピードアップが可能になったので老朽化した6300系車両は引退せざるを得なかったらしい。

 6300系車両とは阪急京都線の特急に走っていた車両で、2ドアで通路を挟んで2人掛シートが進行方向に向かって整然と並んだ車両だった。ヘッドレストに白いカバーが掛けてあり座席に高級感があって我々一般人は「ロマンスカー」と呼ぶ、いわば阪急の看板電車だった。梅田や河原町のホームで特急待ちをしている人の中にはこの車両を楽しみにしている人もあって、他の車両が来ると1台やり過ごしてわざわざこの電車に乗るというファンもいた。進行方向に向かっている座席を折り返しのターミナル駅で一斉に反対側にバッタンと方向換えするのを物珍しそうにみている地方の人もいてこちらとしてはちょっと誇らしい気持ちになったものだ。

 それにしても勿体ない事をしたものだと思う。廃車の理由として会社は表向きスピードアップに耐えられないからといっているが当面は僅か40~50秒のこと、これが本当の理由とは思えない。京都線は京阪、JRに加えて近鉄もあって競争の激しい路線である、生き残りは大変であろう。阪急はメンツも捨てて阪神と経営統合し阪急阪神ホールディングスを築き関西鉄道競争の先頭を走っている。その、次ぎの一手が『ロマンスカーの廃止』なのだが、果たして吉凶いずれに出るか。ちなみに私は最近京阪の『2階建てロマンスカー』を利用することが結構多くなっている。

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