2010年10月11日月曜日

公園をみんなで守ろう

 先日「北部みどり管理事務所」というところから電話があった。これは私が毎朝ゴミ拾いとグランド整備を行っている公園の管理を担当している市役所の関連部署である。電話の内容はグランド整備に使用している木製トンボの支給や修繕を取止めにしたいという申し入れだった。理由は市管理の他の公園ではトンボを支給していないからだという。双方がそれぞれの立場から言分を繰り返したが結局後日改めてということになった。

 この公園には珍しく『壁打ちの壁』があり他に軟式野球場や幼児の遊び場も整備された市内でも有数の施設である。禁煙したとき何か運動をしなければと思いたってテニスを選んだのもこの壁のお陰といっても過言ではない。しかし5年前のグランドの状態は無惨なものだった。手入れが行き届いていないから石ころがむき出しになっておりとてもテニスなど出来るものではなかった。そこで市役所の緑地管理課に談判して『グランドを使用可能な状態復旧する。その代り私が毎朝トンボで整地する』という同意が成立し今日に至っている。トンボについては自由に使用できるよう鍵もかけずに公園の一隅に置いている。

 今最も大事なことはお金の乏しいなかで如何に住民サービスを維持するかということである。そのためにはこれまでのような行政至上主義(何でも行政がやらなければならないという思い込み)や行政の無謬性を排除することが必須である。公園管理一つをとってもプロパティーマネージメントと捉えて市有財産のストック管理という観点から取組む必要がある。折角市民の側から公園管理の手伝いをしようという機運が立ち上がっているのに公園の特殊性(壁打ち用の壁の整備されている公園は殆んど無い)を無視して市内一律の管理基準を遵守することにどれ程の意味があるのだろう、僅か1本のトンボを支給停止することが市民の参加意欲を萎えさせ大事な市の資産である立派なグランドが使用不能になるというのに。
 
 高齢化による社会保障費の膨張は社会資本整備を圧迫するから箱物施設の新設はほとんど不可能になろう。とすれば今ある施設を大事に使っていく仕組みが必要になるが、市民の力の集約なしに仕組みは考えられない。少子高齢化の時代では新しい地域コミュニティーの形成が不可欠だがその機能の一部として施設管理が加えられても良い。

 電話してきた指導係長にどれほどの考えがあったか、はなはだ疑問である。

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