2011年1月11日火曜日

異議あり

 2010年度JRA賞年度代表馬にブエナビスタ号が選ばれた。異議あり?!

 JRA賞年度代表馬とはJRAが「競馬と馬に関する特に優れた業績に対してその栄誉をたたえ感謝の意をあらわす」ために設けられたもので「競馬と馬をファンやマスコミや競馬関係者の方々はもとより一般社会へも広くアピールし競馬の市民性やステータスの向上と馬事の普及を図ることを大きな目的」としたものである。なかでも年度代表馬は最高位の栄誉に叙せられるもので文字通りその年度を代表する競走馬に与えられる。こうした視点から10年は「該当馬なし」が妥当と思っていたが意外にもブエナビスタが他馬を圧倒して(該当馬なし票は僅か2人)選出された。大いに違和感を覚える。

 JRAの競争体系から言えば、「ダービー、春天皇賞、有馬記念」が最高位に位置づけられるレースであり次いで「秋天皇賞、ジャパンカップ(JC)」があり、「皐月賞、菊花賞のクラシックレース」「桜花賞、オークス、秋華賞の牝馬クラシック」を次の位置におき、「エリザベス女王杯、宝塚記念」等のG1レースがそれぞれの競争能力を発現するものとして体系化されている。
 ブエナビスタは今年上記のレースでは「秋天皇賞」の優勝以外ない。全成績をみると今年の宝塚記念と昨年の秋天皇賞、桜花賞、オークスには優勝しているが、有馬記念は昨年今年共に2着に終わっている。今年のジャパンカップは競争妨害で繰り下げの2着になったが、実力的に勝っていたと言う向きもあるが、あくまでも推論であり競馬は結果が全てである。

 これまでの年度代表馬はウォッカやディープインパクトをはじめレース実績はすべてブエナビスタを上回っており、07年度のアドマイヤムーンもJC優勝以外に海外G1(ドバイ・デューティ・フリー、このレースでは次年度ウォッカが敗れている)を優勝しており何らヒケをとるものでない。参考までにJPNサラブレッドランキング(11月9日現在での能力指数)ではナカヤマフェスタの127に対してブエナビスタは121が付けられている。

 ブエナビスタを年度代表馬に選出する「軽薄さ」が有馬記念における外国人騎手による上位独占に批判の声を上げない「競馬ジャーナルの無責任さ」に繋がっている。

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