2011年12月5日月曜日

小泉でノー!民主でノー!そして維新でノー!!

大阪府知事・市長のダブル選挙で大阪維新の会が圧勝した。この結果をどう考えるか。

 1990年のバブル崩壊とそれにつづくデフレの「失われた20年」、そこからの脱却を願って国民は3度の『NO!』を政治に突きつけた。最初は「自民党をぶっ潰す!」と叫んだ小泉純一郎氏を選んだ2001年、2回目は2009年の衆議院選挙で民主党政権を誕生させたとき、そして今回の大阪ダブル選挙の大阪維新の会の選択である。3回のノーで国民が求めたものは一貫して『戦後体制の改革』である。

 敗戦による壊滅的状態から日本国を再建するための最も効率的な体制であった「中央集権的官僚制度と自民党単独政権」が高度経済成長を齎し驚異的な復興を実現したがその制度的破綻がバブル崩壊であった。最早少数のエリート官僚が最適な資源配分を行えるほど社会は単純なものではなく混迷し多様な様相を呈しており、加えてエリートが手本にできる教科書は存在しなくなっている。従って政府・行政が制度的に収奪していた配分を必要最少限に減額しその分を「家計と企業」に付け替え「市場」を通じて最適解を社会的に実現する体制に変更しなければならない時代になっている。それが「大きな政府から小さな政府へ」「中央から地方へ」のパラダイムシフトであり、国民は意識的無意識的にかかわらずそれに気づいている。
 その投票行動が「3回のノー」であった。

 「中央集権的官僚制度」の『集票・集金マシーン』に成り下がっていた自民党をぶっ潰して「健全な保守政党―小さな政府」に生まれ変わることを期待した『小泉改革』。
 自民党が変革しなかったから民主党に託した『民主党政権の誕生』。
 既成政党が民主、自民から公明、共産、社民に至るまですべて「大きな政府」を標榜し、差別化は『バラマキ』以外にないことを民主党が示した結果選択肢を失い『既成政党ノー』を突きつけた今回の『維新の圧勝』。

 増税も年金・医療・介護の改革も国民は必要性を十分に理解している。それを訴える政治が「議員数と議員報酬の大幅減額」「公務員大幅削減(国家公務員地方公務員とも)・給与カット」を率先して行えば国民は間違いなく『痛み』を受入れる。しかし手順が逆になったとき『4回目のノー』が突きつけられるであろうことを、政治は覚悟すべきである。

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