2023年8月7日月曜日

んこさん

  毎朝ベッドで新聞を読むのが習慣になっています。新聞屋さんに無理をいって五時ころまでに配達をお願いしたらいつの間にか朝一番になって今なら四時には新聞受けに入っています。大体四時過ぎに読みはじめて五時半ころ―― 一時間から一時間半かかって読み込みます。そしてつくづく思うのですが、こんなに効率的なメディアはない、と。政治経済社会は勿論のこと文化、スポーツと余すところなく全ジャンルを網羅して硬軟、大小をメリハリ良く編集された紙面をつぶさに読み通せば、大体現在知っておくべき情報のほとんどがゲットできます。テレビは時間が限られていますから情報量もそれに比例したものにならざるを得ませんし、ニュースショーは視聴率優先ですから情報の選択に偏りがあります。今はスマホ時代ですから若い人を中心に情報源はスマホニュースやSNSになりますが、とても全ジャンルを網羅することは不可能ですし、自分好みな選択になりますから「偏り」は排除できません。

 今もっとも危惧しているのは、情報の氾濫と偏りです。確かに一見厖大な情報量が流通していますが一人ひとりが収集できる情報は新聞のせいぜい3頁か4頁分も無いでしょう。政治は見向きもしない、経済はチンプンカンプン、海外情報は興味がない、などなど。大体LINEとゲーム以外は興味がないという若者も多いのではないでしょうか。

 もうひとつ危機感を抱いているのは、バージョンアップと上書きで「最新版」ばかりがもてはやされる風潮です。真っ新ののっぺりした「最新情報」ばかりが流通する社会は浮草のようにどこか危なっかしい不安な状態なのではないでしょうか。

 新聞もテレビも見ない人たちが今以上に増えてきたら、社会としての、国としての「アイデンティティー」はどのようなものになるのでしょうか。

 

 今多くの人が不安を感じているのは止まるところのない「物価高」でしょう。それに追いつけない「給料」は将来不安、いやひょっとしたら明日さえと追い詰められている人も少なくないでしょう。昨日の円相場は142円(/ドル)を超えています。一時日銀が1兆円以上の円買い介入で135円台を回復させましたが市場の力には抗せずズルズルと円安状況に追い込まれて時には145円も何度か経験しています。不思議なことに今でも「円安、株高」が株式市場で通用しているのです。このところ株は3万2千円台を続けており完全に「バブル」です。バフェット指数(時価総額がGDPを超えれば株高とみる)で計れば昨今の時価総額は8百兆円を超えていますからGDP(約6百兆円)を2百兆円以上オーバーしている「完全なバブル」ですがそうした「警鐘」を訴えるメディアも識者もいません。円安による物価高に苦しんでいる多くの国民を犠牲にして「株高景気」を享受している一握りの富裕層がこの国には存在しているという「格差の実態」はいつ、誰が、是正してくれるのでしょうか。

 日銀総裁の植田さんは市場金利の上限を1%まで容認すると市場に声明しました。前の総裁がムチャククチャをやった「後始末」を押し付けられた植田さんは大変な責任を負わされた、その「正常化策」の第一歩がこの「金利操作」ですが、しかし発行量の5割を超えて保有する国債、今や日本最大の株式保有者(7%超)となった株式、これはいずれ市場に放出しなければならないものですがそのとき暴落する可能性の高い国債と株式市場を植田さんはどのようにコントロールするのでしょうか。前総裁はどんな責任を取るのでしょうか。

 

 万博協会(日本国際博覧会協会)が政府に、万博工事従事者の残業規制除外を申請したという記事がありました。『いのち輝く未来社会』をスローガンとしている万博が工事従事者を「過労死」に追い込もうとしているのですからブラックジョークにもなりません。大体「空飛ぶ自動車」以外にこれといった目玉のない万博なんて誰が「待ち望んでいる」のでしょう。

 ニジェールで軍事クーデターが起こったと報じられました。ウクライナ戦争は終結の見通しがたちません。2022年の難民数は6百万人を超えています。世界の国で本当に「平和」と呼べる国はどれほどあるのでしょうか。

 「生死に関わる異常高温」がもう2週間も続いています。世界の至る所で激甚化した自然災害が頻発しています。いつになったら「地球温暖化」に真剣に取り組むのでしょう。国連の事務総長は「温暖化」を「沸騰化」と言っています。ここまで事態が逼迫しているのにやっぱり「経済成長」が『国家目標』でありつづけるのですか?

 高浜原発1号機が再稼働しました。運転開始から50年の日本で最も古い原発が政府の「安全宣言」に後押しされて12年ぶりに再稼働したのですが3.11の教訓はどこへ行ったのでしょうか。まぁ「被爆国」でありながら「核の傘」に守られている「軍事同盟」を強化、拡大しようとしているのですから原発の安全性なんて「当りまえ」としないと政治はできないのでしょう。

 

 人類は進歩しているのか?などと考えながら新聞を読み終えると6時前。やおらベッドを離れて今日の「ウン試し」へ。80才を超えてから「腸力」が衰えてきて朝の排便がうまくいくかどうかが重大な健康ポイントになってきました。まずコップ半分(約70cc)ほどの水を飲む。そして便器に座って腸を目覚めさせるために10回お腹をヘコます。次に3回下腹に力をこめてから腸の最上部を力いっぱい抑え込んで腸を下に引き下げるように力の中心を肛門にずり下げ気張る。んを押し出す感覚です。これが試行錯誤の末あみだした排便法です。今のところこれで起きてスグのトイレは上々です。ただ手を洗っているときに便意がきざすことが少なくありません。ウォシュレットの水流や拭き紙が刺戟になって腸が活性化するのでしょう、便意は大事にして面倒でももう一度便座に座ります。少量でも出ればもうけもんです。一日に便意は3回ほどもようしますがその都度トイレへいくことにしています。

 自分の歯で噛んで食べて、毎日排出する、これが老人にとって最も大事な仕事です。そのためにいろいろ工夫する、軽い下剤(習慣化しない程度の)を使用するのも排除しません。だから朝排便できると「んさん、ありがとうございます」と手を合わせるのです。

 

 新聞と排便。新聞の宅配はあと5年後つづいているでしょうか。自力の排便が死ぬまでできるでしょうか。些細なことですが私にとっては大事なことなのです。

 

 

 

0 件のコメント:

コメントを投稿